パンニャ・メッタの活動について

 仏教発祥の地、インド中央部 デカン高原にナグプール市があ る。そこで生まれ、熱心な仏教 徒であった父親のすすめで、わ ずか9才で来日、日本語は一か ら百まで数えられるだけ、食べ 物も口に合うものはほとんど なかった。苦労の連続であったが 人前では決して涙を見せなかっ た。その少年の名はサンガラトナ・ マナケという。
 インド仏教の再興はインド人 の手でという周囲の期待を一 身に背負って、当時比叡山で12年龍山行を終え、インドに留学中であった掘沢祖門師の求 道者としての姿に、この人なら 大事な息子を託し、日本仏教 の母山といわれる比叡山で修行 をという皆の念願から単身の 来日であった。
 期待ビおり立派に成長し、23才でめでたく帰国、仏教徒 としてお釈迦様から受けたご 恩報謝の念をこめて1987 年2月ナグプール郊外ポーニー 村に、比叡山及び天台宗等の支 援により禅定林という寺が完成。 以来十余年、サンガ師の精進努 力が実を結び、1992年パンニ ヤ・メッタ子供の家開園、蔵書約 五千冊の図書館、現在150 名在園の一隅を照らす幼稚園、 2002年サキクマ小学校開校、 近日ミヤコ中学校開校予定で ある。また、毎年12月に行わ れる1日診療所では毎回3千 名以上に診療、投薬。その他国 際ボランティアキャンプで日印 両国学生の親善交流、マハサマ ディ婦人会で講演研修会を行っ ている。又、現在インド禅定林で は2007年、大本堂竣工に向 かって準備中である。
 このようにサンガ師が植えた 希望の樹が、徐々に育ち大木に なろうとしています。
 はるかインドの大地で伝教大 師のご精神が受け継がれ、イン ド民衆を照らしております。 心から心へ、私達も出来るだけ の支援をさせて頂きたいと思い ます。
 ちなみに表題の「パンニャ・メッ タ」とは、「智恵・慈悲」という 意味です。
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