知らない町に行って、道に迷い困惑、地元っぽい人に訪ねると、親切この上ないけど、理解しにくい教え方をされ、時には余計にわからなくなることもある。しかしこのようなときこそがインド人の度量の発揮のしどころ。こんなに親切に教えているのにわからないのか、じゃあ仕様が無いな、目的地まで連れて行ってあげましょうと、15分以上かけて現場までつれて行ってくれる。ありがとうの言い合いに慣れていないインド文化、謝意を述べる暇も無い。そして、みてみると案内人は今来た道をまた戻っている。こちらは案内人も同じ道を行くのだろうと気軽によろしくと頼んだのだが、なんのなんの、彼はわざわざ15分以上歩いて同道してくれた。そうして、また15分以上かけてもどるのである。時にはそこからまだ先長い道のりを歩いて彼本来の目的地に到達することもある。昨日ナグプールの学校で9年生に通っているレカが泣きべそをかき、友人二人に付き添われて帰ってきた。本人は泣くばかりで、友人が代弁。レカは自転車通学。同じクラスの別のグループが実験か何かで学校を離れることになり、友人の一人が自転車を貸して欲しいと言うので貸したところ。レカの帰宅時間になってもその友人は学校に戻らず、先生に聞いてみると5時を過ぎないと帰らないとこと。五時までは2時間以上あるし、自転車を持って帰らなければ怒られるしと泣いていると、友人二人が一緒に行って事情説明してあげるとついてきました。説明が終わりお茶を飲み、どこまで帰るのと聞くと、学校を通り越してまだ倍の道のりを帰るという。つまり彼女達は学校まで20分そこから40分約一時間友達のために自転車をこぐことになる。近所の友人がついでについてきたのかと思いきや。友人思いの親切なレカの友人でした。
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2006年12月30日(土)
No.29
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