如是我想

2007年4月の日記

2007年4月24日(火)
インド流
2007年4月23日(月)
僧侶
2007年4月16日(月)
インド経済の変容
インド流
数日前、夜中の12時前に禅定林から、ナグプール市内に入る手前のガソリンスタンドに到着。市内に入ると4パーセントの市内税が加算され、よくこのガソリンスタンドでディーゼルを入れます。ガソリンスタンドの10キロ手前でランプが点灯したので、勢いよくガソリンスタンドに飛び込んだのですが、ディーゼルを入れてくれるべき青年は、車の暴音も、土ぼこりも気にならない様子、二つの椅子を並べ長椅子にして足を投げ出して夢心地。すみません、オーイ、コラと徐々に声を荒げても、青年は深い眠りの中。それもそのはず、がんばって起きてディーゼルを入れたところで、得られる賃金は80ルピーか100ルピー。それに引き換え、オーナは今頃エアーコンの効いた部屋のやわらかい布団にくるまっていると思うと、やってられません。車を降りて近くまで行き、体を揺すって、耳元で大きな声を出してはじめて目を覚ましました。当方に経費的な余もが無く、また二日ほど車を動かすことも無いので、この時期の暑さで燃料が蒸発するのを考え、500ルピー分を入れて欲しいと頼むと、青年はホースの先を持って仕事にかかりました。12、13、14、15。あれ500ルピーで入るのは14リッタ強のはず。どこまで入れるのと、声をかけてる間にゲージは17リッタを超え、こちらの声に気づいた青年は、入れる手は止めたものの、寝ぼけ眼で何ですかと、問い返してきました。何ですかじゃないだろう、500ルピー分と頼んだでしょう。エッ、ああそうでしたねと返事をして。ゲージの数字を見返して、3リッタ以上入れたことにようやく気づきました。どうするのと聞くと、人間ですから、たまには間違いも有りますよと涼しい顔。もちろん値段は入れた分だけとられました。
2007年4月24日(火)  No.37

僧侶
普段は、朝一時間の止観と、一時間の勤行以外、日本で皆さんが考える僧侶としての動きがあまり無いのですが、久しぶりに21日は午前と夕方に1回ずつ、人に頼まれて法要をしました。4月14日を例にあげて日常を言いますと。朝9時から10時過ぎまで、PM学園でアンベドカル博士生誕際に出席。11時から12時まで、アンベドカル博士の写真をパネルにした人がいて、写真展示会のテープカット。基本的に雨の心配も無いために、人の迷惑顧みず、路肩とはいえ公道での展示会でした。12時から3時まで「第1回アンベドカル思想演劇」の開会式での記念講演。日が日だけに、一日博士漬け。内容が、時には社会福祉事務所であったり、教育省であったりと出向く先は変化しますが。日本の皆さん抱いているイメージの僧侶の動きとはかなり違うかも知れません。聖僧としてふんぞりかえるのではなく衆生と苦楽を共にする僧侶であるべきと選んだ道と、十分納得しての日々ですが、時として「菩提を得るまでは世間事にたずさわらない」と誓願された伝教大師の言葉を思い浮かべることがあります。衆生の苦楽=菩提。これが私の誓願です。
2007年4月23日(月)  No.36

インド経済の変容
ムンバイにしろデリーにしろ、国際空港を降りて通関を済ませ、預けた荷物を受け取り、その先に進むと換金所があります。ドル、ユーロに始まり、元もあれば日本の円も直接ルピーに換金してくれます。数年前までは、日本で一度円からドルに換え、それを再び、インドでルピーに換えるという、煩雑な作業をしなければならなかったですが、現在は日本で円をドルに換金する必要はなく、直に円をインドに持ってくればルピーに換金してくれるようになりました。06年12月上旬に日本からインドに戻って来た時、換金所のボードを見てみると100円=36、数ルピーと出ていました。一年くらい前までは、100円=40ルピー近くあったことを考えると36ルピーに下がったことでも大変な驚きでした。禅定林本堂建立中であり、我々にとって円安は大きな打撃です。ところが4月10日に再びムンバイで見たボードには100円=34、数ルピーと書いてあり、インド共和国が、ここ数年提出している、経済成長9パーセントの片鱗を垣間見た気がしました。4ヶ月の間に生じた2ルピーの差は、我々にとっては死活問題にも等しいのですが、インド国内にとっては大きな喜びのはず。10日午前2時半ムンバイに到着。その後国内線に移動、7時のフライトでナグプールに。ここまでみるインドには、確かに2ルピー高になったかと思わせる光景がありますが。ナグプール空港に着き、協会本部に行きその後、禅定林に移動したのですが、普段は経済成長が人間の成長ではないと考えている私ですら、空港での換金ボードが四六時中頭をよぎり、自分の日常生活のどの部分が発展したのだろうと考えずにはいられませんでした。確かに数年前から自転車に成り代わって100ccのバイクが増えたとは言え、一般大衆の生活が2ルピー分向上したと感じる状況は皆無に等しくルヤード村の人たちは物価高が急速に進んだために、最近の10年はかえって生活が苦しく、大変になったのでは無いかと思うことの方が多く、2ルピーの経済成長がどのような人たちに効果をもららせているのか、もう一度考えてみたいと思っています。
2007年4月16日(月)  No.35

No. PASS
 OR AND
スペースで区切って複数指定可能
[日記一覧] [最新]
shiromuku(fs2)DIARY version 3.01